◇シャドウハーツ2 ディレクターズカット ED考察・解釈・感想◇ |
始めに | |
シャドハ2EDを見て思ったこと・感じたことをつらつらと書き綴っています。 大分脳内補正がかかっていることかと思われますが、あしからず。 もともと自己満足で成り立っている感が強い「雑記」コンテンツ内における自己満足の極みともいえるページです。ひたすらED周辺について語ってます。 自己満足を超える超自己満足ページなので、満足し終わったらサクッと消える可能性大です。 |
簡易感想 | |
いろいろ思うこと突っ込みたいことあるけれど、ED感想を一言で言うなら「こういうのも有りか」ってな感じです。 否定派か肯定派かと訊かれれば間違いなく肯定派ですが、全てをすんなり肯定できたわけではなかったり。 その結末を選んだウルやカレンが愛しいし、だからこそこの結末は口惜しいと申しますか…。 まぁ何はともあれ、こんだけグダグダ考えられるEDであったということは評価に値すると思います。現実の切迫した悩みでもない限り、グダグダ考えるのは好き。(その結果が、このページ;) |
要するに | |
・2は1の壮大なバッドEDであり、1(でグッドEDへ向かうこと)は2の壮大なグッドEDである。 真のハッピーEDを見たいなら、1で四仮面に「ごめんなさい」言わせろ、ということです。 その場合タイムパラドックスは深く考えないが吉。 私的には別時空(平行世界?)説を採用。 |
幸せ | |
・ジャンヌ曰く、「幸せはね、自分の感じる気持ち。他人が決めることじゃない、自分で決めるものなの。」 プレイヤーである私たちがどう思おうと、ウルやカレンの選択は間違いなく「幸せ」なものであった、と。 |
ヤドリギの呪い | |
・「ヤドリギの呪いは解けない」というのが、この物語における大前提である。 ・よってウルに迫られた選択は、「肉体を殺して心を守る」か「心を殺して肉体を守る」かの2択であった。 この時点で誰がどっからどう見ても紛うことなきハッピーEDは有り得ない、っと。 デタラメだろうがご都合主義だろうが何とか呪いに打ち勝つことは出来なかったのかなぁ〜とも思いますが、ネロとパトラッシュの死なない『フランダースの犬』じゃ「ふーん」で終わりだしなぁ…。 その切羽詰った状況でウルがどう答えを出すのかがこのお話のテーマだったのでしょう。 …死ぬに死ねないウルに死のきっかけを与えてあげた親切な呪い、といってしまうと身も蓋も…ゲフゴフ。 ヤドリギについては、作中で少々説明不足だったと思います。どうしても解けないんだよ!ホンマ怖い呪いなんだよ!感がもう少し出てても良かったのではないかと。 |
ウルとアリス | |
・ウルにとってアリスは絶対の存在。生きていく上での糧であり、枷でもある。(アリスを亡くして生き続けることはツライけど、アリスがくれた命だから生きなければならない。) ・ウルの生きる理由は、ロジャーの言葉を借りると「アリスの愛した世界、未来、ウル自身を守る」ことにある。 ウルアリ好きとしてはウルがアリスを大事にしてくれるのは嬉しいし大変萌えなのですが、同時に痛々しすぎてやるせないです。 でも、母親が死んで異能に目覚めて十数年来、ずっと心の闇に怯えて自らの生そのものを呪い悔やんで生きて来たウルにとって、アリスはようやく見つけた生への希望だったわけでありまして。(それが、1のストーリーの要かと。) そんなアリスが自分を救うために、自分の身代わりとなって死んでしまった。 そんなこんなが起こったのが、ゲーム時間内で数ヶ月前の話。 ちなみにプレイヤーの私からすれば1週間前の話…。 2の時点でアリスを「過去の人」としてカレンに流れるというのは、相当難しいのでしょう。 自分でも認識しているように、そんな器用な人間じゃないですしね、ウル。 もう少し時間があれば、アリスの思い出を胸にしまいながらも新しい生き方を見つけられていたのでしょうか…。 もしかしたら一生かけても無理かもしれませんが…。 流れに関係ない話ですが、1でも2でもアリスの前だと素が出がちでえらくしおらしいウルが可愛すぎです(笑)。 |
ウル | |
・アリスが死んだときに、ウルは自らの幸せも手放した。 ・けれど、ジャンヌに諭されることで再び幸せを見出した。 ・グッドEDの場合は「自分らしく生きること」、バッドEDの場合は「安らぎの中で生きること」。 見ている側としてはひたすら辛くて悲しくてやるせなくてもどかしくても、ウル本人はその結末を幸せだとしたのだから、それで良かったのでしょう。ラスダン前の咲さんとの会話やラスダン突入後のジャンヌとの会話なんか見てると、決意は固かったようですし。 お父様の前でだけ、ちょっぴり弱音らしきセリフを吐いていますが。 精一杯生きた。全てがうまくいったわけじゃないけど、後悔はしてない。(だから死という形で決着をつけることを(若しくは甘んじて呪いを受けることを)許して欲しい。)と、私には取れたのですが…。あのセリフ。 しかし、1序盤の「さわっちゃおうかなぁ〜」だの「弱々しく倒れてんじゃねえぞコラぁ!」だのからこんな結末に発展しようなどとは、誰が予想したでしょうか(笑)。 いや、それいうなら1の終盤の時点で序盤では想像も出来ない展開してたけど。 1から2で微妙にウルの性質が変わった(ように感じる)のは、アリスと出会ったこと、そしてアリスを喪ったことに起因するのでしょう。…と勝手に脳内補完。若しくはイベントに声がついたから。 |
アリス | |
・アリスは肉体が死した後もずっと、ウルの心の中に…? 2のアリスは自分の立場もウルの内心も理解した上で何も強要せず、否定もせず、ただウルの出した答えを受け止めたものと解釈しております。 言葉は違うけれど、言いたいことはおそらく天凱凰イベントでの甚八郎さんと同じでしょう。 アリスの出てくるシーンはどれも好き、胸に残るセリフばかり。なのですが。 2においてアリスの存在は少々神聖すぎたかも。(まぁ死んだキャラというのはアリスに限らずそうなりがちですが。)重要なところでしか出てこず(回想でも、話題の上でも)、重要なことしか言わなかったのがそう思わせる要因かしら。 もう少し、つい半年前までは生きてた人なんだよ〜ってな感じが、ストーリーの根深いところ(蘇生とか、呪いとか)に関わらない軽い回想or思い出話なんかで合間(特に序盤〜中盤)に入っても良かったかと。ウルがピエールにアリスの衣装を頼むミニイベントみたいな話(笑)。 そういうのを無理なく入れるには、登場人物的にも話の流れ的にも半年という1から2の時間経緯的にも難しいのでしょうが。 |
グッドEDとバッドED | |
・シアターを参照すると、公式的には「自分らしく生きること」選択ルートがグッドED、「安らぎの中で生きること」選択ルートがバッドED。 正直どちらが「グッド」でどちらが「バッド」とは決められないと思います。 どちらも客観的に見ると胸の痛い結果であり、また、ウルが「幸せ」の答えとして導き出した選択の結果でもあるから。 ブレス4のEDみたいに、どっちがグッド、どっちがバッド、って公式で定めなくても良かったんじゃないかしら〜っと。 |
高天原・グッド | |
・グッドEDルートでウルの決めた幸せは「自分らしく生きること」。結果として、肉体を殺して心を守った。 ・ウルが最も恐れたことは、自分が自分でなくなること。自分を自分として形作ってきた記憶や意思を失うこと。 ・ウルの肉体は死んだけれど、魂はヤドリギの呪いから解放され、ウルはウルのままアリスと一緒になることが出来た。 ・解放された魂は無意識にアリスと出会った頃に戻ることを願い、物語は1の始まりへ。 ・恐らく、最終的には違う未来…1のグッドEDへ向けて。 やり直した1の世界でグッドEDへ辿り着けるならグッドEDはグッドだろうけど、2の作品の中だけで考えると素直に「グッド」とは言い難い気がします。 でも1の心の闇イベントやネメトン修道院跡サブイベント、バッドEDルートラスボス戦直前、2の列車イベント等から考えると、こちらのEDの方が自然ではあるように感じます。 ウルが死を選ぶのはパッと考えるとウルらしくない選択な気がしますが、ウルは「バカなキャラクターで上手く誤魔化しているが実は相当危ういキャラ」だと認識していたのでそれほど意外ではないかも。1の頃から死を強く意識するキャラでしたし。「心を殺されたまま生きるよりは死んだ方がマシだ」とも言ってました。 1の心の闇イベントの時と違って心の死が確実であることが前提な以上、自衛のための自害も仕方なかったのかなぁ〜と。 1で願った死は「逃げ」ですが、今回望んだ死は精一杯の「抵抗」だったのでしょう。 まぁプレイヤーの私としては、結果的にニコルやラスプーチンや四仮面やキツネ面なんかが手を叩いて喜びそうな結果であっとことや、(無意識下ってのがなんとなく許せちゃいますが)加藤が行おうとしたことの縮小版をしようとしている(?)ことが微妙にもどかしかったりもするワケです。 それでもウルがその選択をすることで愛と幸せを掴めたのだから、それでもいいかって気になってしまうのであります。死の間際のあの微笑は反則でしょう。チクショー。 アリス再生イベントは、ひっそりと「肉体は魂の器であり、器に宿る魂こそが重要である」ということの布石だったのかなぁ〜と。 もともと、前作でアリスが命を懸けて護ったのもウルの魂ですし。 ところでこのEDのアリスお出迎えシーン、1の開幕イラスト意識してるんでしょうか。 |
高天原・バッド | |
・バッドEDルートでウルの決めた幸せは「安らぎの中で生きること」。結果として、心を殺して肉体を守った。 ・言い換えれば、ヤドリギの呪いを受け入れたということ。 ・ウルの魂はヤドリギとともに消滅。 ・時空の狭間から抜け出た場所は3年後、第一次世界大戦終結の年。 心を殺すというくらいだから、いっそ徹底的に廃人状態または言葉もままならないほどの記憶障害になってしまえば、やっぱこっちがバッドEDだ。と思えたんだろうなぁ〜…。それもそれでアレですが(意味不明)。 (このルートへの分岐で)ウルが望んだ穏やかな生き方が実現できそうな余韻があるので、「バッドED」とは言い切れないんですよね。生きる目的を見失ったまま死んだように生きるよりは、何もかも忘れて人生1からやり直せるというのはある意味幸福かもしれません。 まぁ、たとえこちらのウルが幸福になったとしても、それまでのウルとは別人なのですが。 ヤドリギの呪いは絶対だと散々言われているのですから、記憶が戻る可能性もほぼ皆無と思って良いでしょう。 むしろ戻ってくれるな。グッドEDでのウルの決意が無意味になる…。 っていうかこのED、ロジャーが善い人すぎます…。ほろり。 |
ウルとカレン | |
・カレンはウルに恋心を抱くも、叶わぬ恋と悟っていた(少なくとも終盤までには)。 ・ウルはカレンに対して恋心はなくも(もしかしたら微かに近いものがあったかもしれない)、カレンをまた特別な存在だと認めていた。(アンヌのクロスイベントなどから。) アリスより早くカレンがウルと出会っていればもしかしたら…とか、あと3年くらい遅くウルと出会っていればあるいは…とか考えられなくもないあたり、一層不憫…。(もちろん、そうしたらカレン=アンヌ設定は無しの方向で。) やっていること自体はアリスと似たり寄ったりですし…。 成り行きで(?)ウルに助けられて、ウルと一緒に旅をして、ウルの精神世界へダイブして、一心にウルの介抱をして。 でも、アリスと出会っていなければ、ウルはカレンに惚れられるような人間にもなっていなかったかもしれない…し、誰かを愛せる人間になれたかもアヤシイ。よくよく見極めない限り単なるガラの悪いアホエロ兄ちゃんです、1序盤のウルは。むしろアリスがウルに惚れたのが不思議なくらいだ(笑)。 ドンレミの教会でカレンがウルに対して感じた第一印象「悲しそうだった」=「恋人を喪ったから」と連想する(ゼペット爺さんとの会話等から)のは容易なハズ。 そういった部分も含めて、カレンはウルに惹かれたんじゃないかなぁ〜と。最初から分の悪い勝負だとわかっていたんじゃないかなぁ〜と。あくまで私個人の勝手な想像ですが。 そもそもアリスがいなかったら、ウルは天凱凰や超神あたりに殺されるか魂を喰われるか世界ごと滅ぼされるかがオチだったかもね。…なんて…;。 ウルとアリスは正反対で、ウルとカレンは似たもの同士。 ウルが不器用なのはカレン譲りと思われます(笑)。>天凱凰イベント しかし1を知っているか知らないかでカレンに対する思い入れも少なからず変わってきそうですね。1を知らなかったら普通にカレンさんの恋路を応援しまくっていたかもしれない・・(笑)。 |
カレン | |
・ラスダン崩壊時、時空の狭間で「ウルと再会できること」を願った。 ・結果過去に飛んで甚八郎氏と出会い、最も近くて最も遠い存在である母親としてウルと再会を果たす。 ・日本橋の空き地での会話を考えると、時空を越える以前の記憶もある模様。 ・最終的には1でのウルの証言曰く、徳壊の手先からウルを庇って亡くなった模様…。 ・「アンヌ」・「ロシア人」で通したのは、三笠でのイベントと同じ理由…? 恋愛対象として愛した人を自分が産むことになるというのはかなり複雑なことかと思いますが、どんな形の愛でもいいから…とカレンが望んだのなら、それはそれで幸せな結果なのでしょう(←そればっかやな)。 愛し愛されるという点ではある意味「恋人」とタメを張れる存在だと思います。 実際アリスと並んでウルに愛されていた女性だと思うし。アンヌさん。 カレンからウルへの愛も本物であれば、カレン(アンヌ)から甚八郎への愛も本物だったと思っています。甚八郎がいなくて寂しい思いをしていた、というのは真実でしょう。 自らの死に方を知っていながらアンヌが死を避けられなかったのは、唐突な出来事だったから、ウルを庇って死んだから、ウルとアリスの出会いを願って自らを犠牲にしたから、等々理由は色々考えられますな。 後付けこじつけ言ったら身も蓋もないですが(笑)。 ウルがグッドEDで1の世界に戻った後本当のグッドEDに向けて歩を進めることが出来るのなら、カレンもまた別の運命を辿ることも出来るんじゃないかな〜とひっそり思ってみたり。そうするとウルがアリスに出会う運命も変わってしまうかもしれないので、もしそうなったとしてもそれは1や2の世界とはまた別の時空のお話。 ま、正直時空ネタは考えれば考えるほどモヤモヤとタイムパラドックスの罠に嵌ってしまうので、出来れば避けて欲しい展開なんですけど…。 全体的に若干の中途半端感が拭えなくて残念というか可哀想というか…勿体無い気がします、カレン。戦闘能力的にも、ヒロインとしての立場的にも、ツッコミ役的にも(苦笑)。 軍服姿ラブですが、アンヌの衣装もなかなか萌え…などと言ってみたり。 |
ED最大の謎 | |
まぁED最大の謎は、EDでいきなりラヴラヴモード全開だったアナスタシア&蔵人と、調子良く過去へ飛んだと思われるゼペット爺さんのその後でしょう(笑)。 |