◇ワンダと巨像 プレイ雑記◇


ED感想 (2005/11/10)

※以下ネタバレにもほどがあるくらいのネタバレなのでご注意ください。



泣き。

・・・切ないにもほどがあるようわーん。

バッドEDな想定もOPの時点でちゃんと頭の中にはあったのだけれど。
予想以上にツラいというかキツいというか・・精神的に来るEDでした・・。(救いがあるのが救い。)
あ・・ヤバイ。書きながら思い出してじわっと・・じわっと・・ッ!(泣)

OPでドルミンに「代償は大きい」と言われた時点で、ワンダか少女のどちらかに悲惨な結末が訪れるかもしれないというとこも覚悟はしていました。(ある種ベタな展開ですからね。)
でも、そうなるとしたら予想ではあくまで「ドルミンの所為」的な成り行きだと思っていたのですよ。

それが実際のところは(ドルミンの所為的な部分も皆無ではないけれど)「人間」に「殺意を持って」剣を振り下ろされ、黒い飛沫を上げて影に飲まれ、これまで倒してきた巨像たちのような姿で人を襲い人に打ち倒され、それまでのワンダとして再び少女と見えることもなく、それどころか恐らく儀式の成否すら知らぬまま魔物のように封印され・・。
誰の所為、誰が悪いと一概にいえないところがなおさらツラい・・。

最期にワンダとして(多分ワンダの意志ですよね)ささやかな・・本当にささやかな抵抗。
あの部分、すっごく重要な演出だと思うのですよ。
あの時はただひたすらに何とかならんものかという思いで(私が)もがいていたのですが。
たとえ結末が同じであっても、あの「自分で操作する」演出があるかないかで(でもってそのときプレイヤーがどんな操作をするかで)EDの真価は大きく変わってくると思います。
・・少なくとも私の中では変わるのですよ。
あの演出に惚れましたよ。
当然のように、握力が切れるまで必死に階段にしがみついてましたよ。ホントは前に進みたかったのですが・・。(ICOのときも終盤の正門イベントで、当然のようにヨルダのもとに引き返したなぁ・・。よく考えればヨルダがいないと結局のところはどうにもならない話なんですけど。)
この結末を涙無しに受け入れられますかいなッ!

村に伝わる宝剣を持ち出し禁じられた地で禁じられた儀式を行おうとした時点でワンダはどんな結末も覚悟していたかも知れませんが、そうなると一層今わの際に未練がましく横たわる少女に向けて手を差し出したワンダが愛しく思えたり。

アグロにも泣かされたよッ!

ツライけど・・キツいけど・・好きです。こういうED。

・・でもまぁ、やっぱりハッピーEDが見られればそれに越したことはないだろうと思うんですけどね・・・。うぅ。

クリア後感想 (2005/11/17)
ICOは珍しく攻略サイトに全く頼らず自力でクリアをしましたが、なんとかワンダも攻略サイトを見ずにクリアすることが出来ました。
巨像とのバトルがメインとはいっても、ICO同様謎解き的な部位の方が大きいゲームでしたね。
巨像に取り付くまでが、このゲームのキモ。
更に私の場合、巨像に近づくための恐怖感とのバトルも大変でした。小心者。
怖かったよ。超怖かったよ、巨像。
慣れてさえしまえば敵の行動パターンも読めてきて基本的にじっくり自分のペースで思案出来るので、スピーディーなテクニック重視のアクションよりも、こういう傾向のアクションアドベンチャーの方が安心するかも。(といってもPS以降アクションほとんどプレイしていないんですが。)
散々悩んだ末に登り口を発見し巨像へ取り付くことが出来たときは、BGM効果も相まって達成感ひとしお。正直、巨像を倒したときよりも達成感感じます。
握力メーターは、巨像の弱点を刺す時に地味ながらも駆け引きのハラハラ感が味わえるのが楽しかった。
巨像を倒した時は、達成感もありますが、安堵感の方が強いかも。

操作性や難易度、ボリュームについては、個人的にこのくらいで丁度良かったです。隠しボスや隠しEDなんかあっても楽しかったかもしれませんが。
カメラワークについては少々不満が残ります・・。壁や柱なんかが透過できないのは、当然といえば当然のことなのかもしれませんが・・やっぱりちょっぴり不便は感じました。視点変えが一定時間でリセットされてしまったり、弓を構える時にカメラ位置がリセットされてしまったり・・とかも。クリアに差支えがあったわけではありませんが、やっぱりちょっと・・・。アグロの操作性なんかは反応の鈍さも含めて味だと思うのですが。(ただ、壁に突撃した際の方向転換はちと面倒でしたな・・)

世界観や空気感は相変わらず良かったですね〜。
ICOは「寂寥」、ワンダは「荒涼」って感じですか・・。
雰囲気的には霧の城の方が好みですが、今回のひたすらただっ広いフィールドも好きです。継ぎ目・読み込み無しの一枚マップな点も、世界に入りやすくて良いです。
終盤ともなると新鮮味がかけてしまうのが残念ですが、序盤中盤無意味にアグロ駆ってみたりもしました。
トカゲや木の実や祠の外壁意外にももう少し、なにかお遊び要素があっても良かったかもしれませんね。

キャラについても、ワンダ・アグロともに大好きです。愛してます。
ワンダはだんだんぼろぼろになりつつも巨像に立ち向かってゆく姿が痛々しくもカッコイイ。
アグロは草を食む姿やら、水を飲む姿やら・・些細な一挙一動がカワイイ。
ワンダとアグロの絆も好き。ある意味アグロが今作のヒロインかもしれない(笑)。雄らしいですが。
ワンダを通して、少女にも結構感情移入してました。
それだけに、一目でも見えることが出来たらばなぁ〜と悔やまれてなりませぬ。めそめそ。
役に立つんだか立たないんだか。お節介なんだか頼りになるんだか。よくわからないヒントを授けてくださった天の声も、気づいたらなんか愛着沸いてました・・。
EDは・・悲しいけれど、あれで良かったと思います。めそめそ。

上でもちらっと書きましたが、このゲーム、BGMの使い方が巧いなぁと思いました。
巨像を見つけた時の緊張感たっぷりなBGMから、巨像に取り付いた時の勇猛果敢なBGMへの一転ぶりが素敵過ぎます。巨像から落ちた時はBGMもすんごく自然に転落するので一層凹む(笑)。
それと、アグロが古の地を駆け巡るデモのBGMがひっそりと好きです。ちょっとICOのBGMと雰囲気が似てますよね。民族音楽チックに。
大谷さんというとガメラって感じみたいですが、ゴジラでも音楽担当されたことありましたよね。
ICOの大島さんも最近のゴジラで音楽担当されてましたっけ。
私は大谷さんと聞いても大島さんと聞いてもアニメ作品が出てくるんですけどね・・。

余談。
他の方の感想などで雰囲気がもののけ姫っぽいと聞いてなるほどーと思いましたが、私最初ナウシカを連想しました。
巨像と巨神兵や蟲との印象がちょっぴりかぶったもので。
もののけ姫ではヤックルが最愛のキャラだったなぁ・・。アシタカも好きだけど、ちと格好よすぎた。
ICOはラピュタで。

クリア後 (2005/11/17)
巨像16体目の前でセーブしたところからやり直し。
攻略サイト様の情報を頼りにひたすらトカゲと果実を狩りながら肉体強化を図り、再びED。
客観的には既に体力も握力もとっくに人間やめてるだろうというレベルですが、庭園はまだ遥か彼方。
巨像狩りではほとんど酔わなかったのに、トカゲ狩りでだいぶ3D酔いしましたよー・・。
ちょこざいなー。

2回目の16体目攻略。前回何時間も向かい合っていたおかげですっかり慣れていたし、攻略法もわかっていたというのに・・怖かった。
やっぱり怖かった。
数日間が空いただけなのに、明らかに前回より腕も鈍ってました。何度転げさせられ、何度落ちたことか・・。それでもさすがに1回目の時よりは対峙している時間も短かったですが。
でもってここにきて初めて溜めジャンプを知りました・・・。

そしてED・・。うぅ。抵抗してもどうにもならないって知っているの、結構ツラい・・・。
それでもあがく。
でも、今回は前回余裕なくてできなかったいろんなアクション試せて楽しかったです。
ボタン操作で赤子が反応するのを見ると、やっぱりこの子はワンダなんだなぁ〜と実感できて、嬉しいやら切ないやら。
そして今回もぼろぼろと。
アグロの登場シーンでぐわっと涙が出てきました・・。
いつも、こうして戻ってきていたんだな、アグロ。
今度も、またいつものようにここにくればワンダがいると思って傷ついた足を引き摺りながら戻ってきたんだな、アグロ。
と思うとぼろぼろぼろ。
姿は変わっていても、ワンダを見つけ出したアグロにぼろぼろぼろぼろ・・・。


2周目ノーマルでタイムアタックもちょっぴり試してみました。
へっぽこアクションゲーマーにはノーマルでも結構キツキツなタイム設定ですが、頑張れば何とかならないこともないレベルっぽいです。全部試したわけではないのでよくわかりませんが。
ただ、頑張る気力と時間があるのか・・・。

2周目・・・取っておこうとしてうっかり上書きしてしまった8体目撃破後のデータを取り直すため、少なくとも8体目まではもう一度ががーーっとやりたいなぁ・・。
このゲームで数少ない癒されるイベントなのに・・・なんで消しちまったんだ私ーーッ!

タイトル画面で放置していると流れるデモ、鳥のデモよりアグロのデモのほうが好きなので(特に音楽が)、2周目ちょっぴり物足りないです・・。

妄想 (2005/11/17)
ほとんどストーリーらしいストーリーのないワンダですが、その割にというべきか、だからこそというべきか、妄想しどころたっぷりです。
舞台背景にしろ、キャラ設定にしろ、プレイした人に委ねられている部分が大きいゲームですね〜。

というわけで以下1周目を終えた時点でなんとなく形が出来てきた脳内設定のメモ。

ワンダと少女の関係
ワンダが少女に大変ご執心だった点を見ると、大きく分類して恋愛関係か血縁関係かがまず思い浮かびます。
一口に恋愛関係やら血縁関係やらと申しましても、いろんなパターンが想像できますが。
私的に、「同郷の幼馴染で恋人未満な恋愛関係」くらいの関係だと良いなぁ〜と妄想。
身分や立場の違い(先天的要因)で結ばれることが出来なかった間柄とか。
若しくはもともと恋人同士だったけれど、少女が生贄に決まり(後天的要因)引き離されて以下略とか。
アグロと少女も顔なじみのお友達。
もし自分でワンダ&モノ絵などを描くとしたら、基本設定はこんな感じでしょうか。
(どのジャンルでも、設定があやふやだとなんとなく絵を描くことに熱心になれないもので・・。)

EDでエモン様が古の祠に突如現れたワンダを見て、「やはりお前だったか」というくだりがあります。
何がともあれワンダの行動は、村長だか長老だか司祭だかに「やはり」と思われる筋の通った(というのも妙ですが)行動ではあったようですね。

ワンダについて
狩猟や乗馬のスキル持ちが当然な村の中で他人より少し狩猟や乗馬の腕が立ち、勇敢であることがデフォルトの村の中で他人よりもだいぶ強い意志と勇気を持っているけれど、基本は普通で平凡な村の若者というイメージ。
まっすぐな、青年ですな。
2周目でもう一度OPイベントを見てから思ったけれど、初めから罪に手を染めている意識も命を落とす覚悟もあったのかも知れませんな。

ドルミンについて
私の中では一番の謎。結局何者だったのでしょう。
「善い人」ではないだろうけれど、「悪い人」というようにも思えなかったなぁ〜・・と。
人里に迷い込んだ野生の熊が、人間にとって危険だからという理由で捕縛された、みたいな。
人間には憎悪の感情があったようだけど、(利害関係の一致があったからにしろ)ワンダには好意的であったように見えたからでしょうか。
最後少女の魂が戻ったのは、ドルミンの力なのか、ワンダの意志なのか、儀式の成果なのか、その他に起因するのか。

ICOとの関連性
ICOとの関連性も、いろいろ妄想できますなぁ〜。
角とか、影とか、生贄とか、衣装とか、光る剣とか、建造物の雰囲気とか・・世界観に共通する部分がちらほら。
*同じ世界・同じ地域(舞台)で違う時代の話(ワンダ→ICO?ICO→ワンダ?)
*同じ時代・同じ世界で違う地域の話
*同じ世界で違う時代・違う地域の話
*雰囲気やモチーフ(角とか影とか)だけ継承した全くの別世界
・・まぁ、別に関連性なくても構わないのですが・・あったら、面白そうです。

個人的には、世界くらいは繋がっていて欲しいなぁ〜と思います。
イコの角とワンダの角にも、何かしら因縁があったら楽しいなぁ・・。時代関係はワンダ→ICOで。

クリア後 その2 (2006/09/05)

ワンダのサントラ聴いていたら唐突にウワサの空中庭園をこの目で拝んでみたくなり、久々にワンダと巨像起動。

残っていた最後のデータが2周目15体目撃破データだったので、とりあえず3周目のデータを作るかってことで16体目に挑戦。

――怖かった。超怖かった。

久々に起動したはいいけどまず上の絵のような状態で(ジャンプは△ボタンです)どうしようかと思いました自分。

2周目ではトカゲ狩りしまくったので握力も結構溜まっていて、巨像の懐まで入ってしまえばあとはそんなに苦労しなかったけれど・・・1周目の私、1周目の握力でよくコイツ倒したなぁ・・。
よくタイムアタックもクリアできたなぁ・・。(ノーマルモードでいっぱいいっぱいだったけど。)


3周目・9体目撃破までゲームを進めて、ようやく庭園到達!
3周目なのに未だに地理感覚掴めてなくて、巨像の元にたどり着くまで散々回り道してしまったり、2周目のときより遙かに巨像倒す手際が悪くなっていたり。
6体目と8体目は紛れの前掛け使用で気分的にものすごく楽に倒せたけれど。
・・・て、その前に倒した16体目、もしかして紛れの前掛け使えば懐までまっすぐ潜り込めたりしたのかしら・・?

祠登山、握力はギリギリ。
超ギリギリ。
何度途中で燃え尽きたことか。(そんなにギリギリならもっと余裕持たせて巨像狩れよって感じですが。)
(――だって10体目(巨大ミミズ)遠いんだもん・・。)
R1ボタン押す指に力が入ります。とっても。



庭園へ行く前に、アーチ橋も往復してきました。
すんごい高い。怖い。下をのぞくときなんか、本気で鳥肌。
行きはあれこれ堪能しながら走って15分ほど、帰りはひたすら走り続けておよそ8分30秒。
これ実際の尺度にしたらどのくらいの距離があるんだろう・・。
歩幅がわかれば計算も出来るんだろうな・・。
ずーっと橋の下をついて来ているアグロが可愛い。ラブ。
とかいいつつ橋の上から閃光の矢射掛けてゴメンね。
橋の入り口は、ああいうことになってるのか・・。
あれは自然の力なのか(明らかに不自然だけど)、それともドルミンの仕業なのか・・・。

空中庭園は綺麗なところでした。
ここがワンダとモノの将来の愛の巣ですか。
・・・恋愛なり家族愛なり。
EDの鹿やらリスやらがいないのはサギだ。どっから来たんだあの食料動物たち。
あと、あの水どこから湧き出てるんだ・・。
庭園が祠の頂上かと思いきや、もっと上があるんですね。それもかなり。
どうせなら、頂上まで登ってみたかったなぁ〜。
んで、禁断の実をほおばれるだけほおばって(初期パラメーターあんなひ弱だったのか・・!)、最後に螺旋階段の大穴から決死のダイブして、電源切りました。


とりあえず、ワンダでやりたいことはやったかなぁ〜。
ハードモードは・・・まぁ、また気が向いた時にでも。
ていうかハードモード攻略できるのかなぁ、自分・・。
タイムアタックハードモードはやり遂げられる自信なしですわ〜はは。